がんのデータから見る保険の必要性

がんの生存率と保険の必要性

がんの罹患者は、男女とも、1985年以降、増加し続けており、日本における死因の第一位はがんというデータもあります。
日本人の国民病ともいえるがんに罹患したときの備えについて、国立がん研究センターのデータから探ってみました。

がんと診断されてから5年後、10年後の生存率は50%以上!

日本のがん統計は、罹患データは4~5年、死亡データは1~2年遅れて公表されています。
国立がん研究センターの「2018年のがん統計予測」によると、2018年にがんと新しく診断される患者数の予測は101万3,600人(男性=57万4,800人、女性=43万8,700人)、同年にがんで亡くなる人数の予測は37万9,900人(男性=22万3,000人、女性=15万7,000人)です。今や、1年間に100万人が新たにがんに罹患し、30万人台の人が亡くなる時代なのです。

以前は、がんは死に直結する病気でしたが、最近は、治療すれば治る病気になりつつあります。
では、がんと診断されてからの5年相対生存率と10年相対生存率をみてみましょう。

生存率とは、あるがんと診断された場合に、治療でどのくらい生命を救えるかをしめす指標です。がんと診断されてから5年後・10年後に生存している人の割合が、日本人全体*1で生存している人の割合に比べてどのくらい低いかで表します。
100%に近いほど治療で生命を救えるがん、0%に近いほど治療で生命を救い難いがんであることを意味しています。
*1 正確には、性別、生まれた年、および年齢の分布を同じくする日本人集団


2006年から2008年にがんと診断された人の5年相対生存率は男女計で62.1%となっており、乳房や前立腺、大腸は比較的高い数値になっていますが、肝臓や膵臓、肺については低い数値になっています。


部位別5年相対生存率[2006年~2008年 診断例]がん生存率_部位別がん生存率_部位別

10年相対生存率は、5年相対生存率と同様に、乳房や前立腺、大腸(結腸・直腸)は比較的高い数値になっていますが、肝臓や膵臓、肺については低い数値になっています。

部位別10年相対生存率[2006年~2008年 診断例]がん生存率_部位別がん生存率_部位別

生存率の向上は、がん検診による早期発見の取り組み、治療効果の高い抗がん剤の開発、放射線治療などが進歩しているからです。医療技術の進歩は今後も続くでしょうから、生存率のさらなる改善が期待されます。
※このページのグラフの出典:全国がん罹患モニタリング集計 2006-2008年生存率報告(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター, 2016)
独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費「地域がん登録精度向上と活用に関する研究」平成22年度報告書

がんの治療費にはがん保険、働けない状況は就業不能保険でそなえられる!

がんの生存率が改善されると、治療期間が長くなる可能性があること、医療技術の進歩によって治療費が高くなっていくことが懸念されます。その治療費のそなえとして、がん保険が威力を発揮します。

最近のがん治療は、通院でおこなわれるケースが増えています。 それにあわせて、入院・通院に関わらず、がんの3大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)+ホルモン剤治療を受けると給付金を支払うがん保険が増えてきています。がん保険に入っておけば、治療費の全額をまかなえなくても助かります。

また、現役世代の生計の担い手ががんにかかると、治療のために仕事を続けられなくなり、収入がなくなることが考えられます。そんな、働けない状況にそなえられる就業不能保険や特約も登場しています。この保険・特約は、がんに限らず、病気・ケガによる就業不能をカバーします。

がんに罹患したときの治療費、働けなくなったときの保障は、保険でそなえておくと安心です。

子どもマネー総合研究会
小川千尋

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