医療保険には4種類ある!あなたに合うのはどの保険?

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医療保険には4種類ある!あなたに合うのはどの保険?

医療保険と聞くと「入院したらお金がもらえるものかな?」という認識で、具体的にはよくわからないという方も多いはず。
医療保険はあなたの生活を支えてくれる心強い保険の一方で、種類が多くてわかりづらい面もあります。

保険のことはなんとなく後回しにしがちですが、この機会にぜひ疑問を解決してみませんか。

種類がわかれば自分に必要な保険もわかり、その分無駄な保険に入る必要がなくなります。
正しく保険を知ることは、保険料の節約にもつながるということです!

この記事では公的な保険と民間の医療保険の違い、さらに民間の医療保険を4つの種類にわけて紹介します。
あなたに必要な医療保険はどれでしょうか。

医療保険には公的と民間がある

民間の医療保険について考える前に、公的な医療保険について知る必要があります。

なぜなら我が国の公的な医療保険は充実しているため、それでカバーできない部分だけを民間でそなえればいいからです。

一部負担割合

病院を受診する際、保険証を提示しますよね。
これによりわたしたちは、医療費の原則3割の支払いで済んでいます。
たとえば医療費が1万円だったときは、3,000円が自己負担、7,000円は公的負担となります。

加入先の公的保険は職業や年齢によって異なり、

  • 会社員やその被扶養者は協会けんぽや組合健保(社会保険と呼ばれます)
  • 公務員やその被扶養者は共済保険
  • そのほかの自営業者などは国民健康保険
  • 原則75歳以上になれば全員が後期高齢者医療制度


があります。
いざというときの給付を受けるために、毎月健康保険料(税)を納めているのです。

高額療養費制度

入院や手術をして医療費が高くなったときには、高額な医療費を助成する高額療養費制度があります。
これにより、たとえば標準報酬月額が28万円~50万円の70歳未満の場合、月々の負担額は9万円前後となります。(具体的には総医療費-26万7,000円×1%に8万100円を足した金額)

もし100万円の医療費がかかっても、実際に支払う医療費は1か月につき9万円前後で済むということです。

*暦月単位のため医療費がふたつの月にまたがった場合、医療費の合算ができません。
そのため、高額療養費制度の条件から外れる場合があります。



このように公的保険はわたしたちに欠かせない制度なのです。

民間の医療保険は大きくわけて4種類ある

それではいよいよ民間の医療保険について見ていきましょう。
こんなに公的助成が充実しているなら、民間の医療保険は必要ないという考え方もあります。
加入は個人の自由なのでもちろん加入しないという選択肢もあります。

ただし注意したいのは、公的な医療保険が助けるのは「保険適用の医療費」のみという点です。
先ほどの図を見てみましょう。


総医療費がどれだけ高くなっても、高額療養費制度によって自己負担額は一定額に抑えられます。
ただし青い総医療費の部分に注目してください。総医療費とは、治療にかかる費用だけとはいえないのです。
もし入院時に個室を利用すれば差額ベッド代が、保険適用外の治療を受ければその全額が、自己負担となってしまいます。



保険適用外の費用がかさめば、その分自己負担額が高くなります。
金銭的な負担に加え、「そんなに高い治療は受けられない…」という心理から、治療の選択肢が狭まる可能性も増えてしまうかもしれません。

このような状態を支える保険として、民間の医療保険があるのです。

具体的にはどのような種類があるのでしょうか。

一般的な医療保険

入院すれば入院給付金が、手術すれば手術給付金が出るという一般的な医療保険です。
一生涯保障が続く終身タイプと、保険期間が決まっている定期タイプがあります。

終身タイプは加入したときと同じ保険料(一部特約部分のみ更新型の場合もあります)がずっと続くので、若いうちに入っておけば一生涯割安な保険料でそなえられるというメリットがあります。

定期タイプは、10年など商品ごとに決められた保険期間が到来するたび、更新をすることになります。保険料は更新時の年齢により決まるので、一般的には更新のたびに保険料があがるのが特徴です。
途中で病気になっても再度告知をする必要はなく、そのまま更新をすることが可能です。

⇒医療保険の一覧、詳細はこちら

女性保険

ベースとなる医療保障に加え、女性特有の病気保障を手厚くした保険を女性保険といいます。
子宮筋腫や妊娠出産のトラブルといった女性だけの病気だけでなく、すべてのがんを保障するという商品もあります。
厚生労働省の調査によると、20代~30代では、男性よりも女性の方が入院率は高いため、女性はぜひ検討したい保険です。

持病がある方向けの医療保険

一般的には過去に入院・手術をしたり持病があったりする場合は保険の加入が難しくなります。
しかしそのような方を対象とした持病がある方向けの保険もあります。

- 引受基準緩和型医療保険(加入するときの告知がゆるやかな保険)
- 無選択型医療保険(加入時に告知がいらない保険)

などと呼ばれる保険です。健康な方が加入する一般的な保険と比べると保険料が割高になります。
また、商品によって、「加入から一定期間は保険金が半分になる支払削減期間がある」「持病については保障しない」などの条件があります。

⇒引受基準緩和型/限定告知型/無選択型保険の一覧、詳細はこちら

貯蓄型の医療保険

医療保険は基本的に掛け捨て(解約しても返戻金がない)ですが、貯蓄型と呼ばれる保険もあります。
「健康に過ごせたら5年ごとに〇〇円をもらえる」などの保険を聞いたことはないでしょうか。
病気になれば保険金がもらえ、健康に過ごせても祝金(商品によって名称は異なります)が受け取れるということで、掛け捨てに抵抗がある人に人気の保険です。

ほかにも保険料払込期間が満了すると、払い込んだ保険料から過去に支払った保険金額を差し引いた金額をリターンするという医療保険もあります。
この場合は払い込んだ保険料が実質全額戻ることになります。

*保険会社・商品ごとに条件が異なります。


ただし掛け捨ての医療保険に比べて、毎月の保険料は割高です。
また「貯蓄型」とはいえ、払い込んだ保険料よりも戻ってくる金額が増えることはないので、注意が必要です。

番外編:疾病保険

通常の医療保険ではまかないきれないほど、高額化・長期化する病気に特化した保険もあります。
がん保険や特定疾病保険と呼ばれる保険です。

入院するかどうかは関係なく、診断された時点で一時金がもらえたり、対象の疾病で通院すると通院給付金がもらえたりします。
これは医療保険にはない特徴なので、もし特定の病気に不安を抱えている場合は、検討してみてはいかがでしょうか。

ここまで紹介した医療保険をかんたんにまとめてみます。

医療保険の種類メリットデメリット
一般的な医療保険終身タイプ・一生涯保障が続く
・若いうちに入れば少ない掛け金で老後も保障が続く
・何十年も加入することになるため、もし治療方法や医療費が変われば保障が十分でなくなる可能性がある。
定期タイプ・若いうちは終身医療保険よりも割安な保険料で加入できる
・途中で病気になっても更新できる
・更新のたびに保険料があがる
・一定の年齢になると更新ができず、そのときに新しい医療保険に入るのは難しい
女性保険・女性特有の病気を保障する
・商品によってはがんの保障もあるため、別でがん保険に入る必要がない
・すべての保障を手厚くしたい人には物足りない
・必要最低限の保障でいい人には不要
持病のある方向けの保険・持病や既往歴があり保険の加入をあきらめていた人も、入れる可能性がある・保険料が割高
・支払削減期間がある
・無選択型は一定期間持病を保障しない
貯蓄型の医療保険・病気になっても健康で過ごせても保険金が受け取れる・保険料が割高
・支払った保険料が全て戻ってくるとは限らない
・支払った保険料より返戻金が増えることはない
・まだ商品数が少ないので選択肢が狭い
疾病保険・長期化高額化しやすいがんや特定疾病に対し、一時金や支払日数無制限などで備えられる・対象とする疾病以外の病気には備えられない


民間の医療保険にはいろいろな種類があることがわかりました。

ニーズがあるからこそ、医療保険はここまで多様化したと言えます。

さらに医療保険の種類をもっと理解するために、「主契約」と「特約」についても知る必要があります。

医療保険での主契約と特約の関係



主契約とは、保険契約のベース部分となるもので、加入者が自由に選ぶことはできません(保障金額は選べることが多いです)。
主な保障は入院給付金、手術給付金などです。

一方特約とは、主契約につけるオプションのことで加入者が選べます。
先進医療保障、通院保障、介護保障など商品ごとにさまざまな特約があります。

実はこの特約の中に、「女性疾病特約」や「健康祝金特約」、「特定疾病特約」などもあるのです。
ベースとなる医療保険に、たとえば「女性疾病特約」を付けた場合、さきほど紹介した医療保険のうち「女性保険」にできます。

ほかにも医療保険に「健康祝金特約」を付けた場合、これは貯蓄型医療保険の一種となります。

保険の検討段階で種類を選ぶこともできますが、数ある医療保険の中から納得のいく保険をみつけ、「特約」を使って自分のほしい保障にカスタマイズできるということです。

少し上級者向けにはなりますが、ほしい保障が明確にあるのなら、このような選び方もできます。
その分不要な保障に入らずにすむので、結果的に保険料を安くできるのがメリットといえるでしょう。

医療保険の種類まとめ

医療保険には公的保険と民間保険があり、さらに民間の医療保険には「一般的な医療保険」、「女性保険」、「持病のある方向けの保険」、「貯蓄型の医療保険」と4種類があるとお伝えしました。
なんとなくイメージしていた医療保険も、このように整理すると実にいろいろな特徴があることに気づけたと思います。

どんな保障をどんなときにしてくれるか、それを選ぶのが保険選びの本質です。
まずは医療保険の種類を整理したうえで、あなたにとって必要な保障は何かを考えてみてくださいね。

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出典

「平成29年(2017)患者調査の概況」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/17/index.html

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