保険商品のしくみ「ミニ保険(少額短期保険)」

少額・短期の保障(補償)をカバーできるミニ保険

生命保険・損害保険会社以外にも、保障(補償)を提供している会社があります。ミニ保険と呼ばれている少額短期保険会社です。ミニ保険はどのような保険か知っておきましょう。

特定分野に特化したユニークな保険が多いのが特徴!

特定分野に特化したユニークな保険が多いのが特徴

ミニ保険とは、少額短期保険のことです。一定の事業規模の範囲で、その名の通り、扱う保険金額が「少額」で、保険期間が「短期(生命保険・医療保険は1年、損害保険は2年)」の保険です。表1にあるように、死亡保険を見ても、通常の生命保険のように数千万円といった高額な保障(補償)を契約することはできません。

このように、保険金額に上限があり、保険期間も1~2年と短いため、ある一定期間、自分の目的に合った保障(補償)を考えたいときに向いているといえます。保険料控除が対象外である点は注意しておきましょう。

ミニ保険の特徴は、死亡保険や医療保険だけでなく、家財・孤独死保険、葬祭費保険、ペット保険、自転車保険、糖尿病有病者も加入できる医療保険、急な病気でコンサートに行けなくなった時のチケット代を補償する保険、痴漢冤罪などのトラブルがあった際の弁護士費用を補償する保険など、既存の生命保険会社や損害保険会社にはない、特定分野に特化したユニークな保険が多いことです。

表1 ミニ保険では保険金額の上限が決まっている

死亡保険

300万円以下

医療保険(傷害疾病保険)

80万円以下

疾病等を原因とする重度障害保険

300万円以下

傷害を原因とする特定重度障害保険

600万円以下

傷害死亡保険

傷害死亡保険は、300万円以下 (調整規定付き傷害死亡保険の場合は、600万円)

損害保険

1,000万円以下

低発生率保険

1,000万円以下

※保険金額の合計額は1,000万円が上限。
(日本少額短期保険協会ホームページより)

少額短期保険会社と保険会社には違いがある

2006年4月、それまで監督官庁・規制業法がなく、任意団体として運営されていた共済(全労済・JA共済・都道府県民共済など監督官庁が存在する共済を除く)を規制するために保険業法が改正されました。それによって誕生したのがミニ保険を扱う少額短期保険会社です。

少額短期保険会社では通常の保険会社と異なり、生命保険、損害保険どちらの分野の商品も幅広く取扱うことを認められています。ただし、既存の保険会社のように、生命保険、死亡保険、医療保険と一通り取扱っているわけではありません。ある程度、商品を絞り込んでいる会社が多い傾向にあります。平成30年3月1日現在、97の事業者が登録されています。

表2 少額短期保険会社に課される規制

少額短期保険会社保険会社
資格財務局による登録制金融庁長官による免許制
最低資本金1,000万円10億円
生損保同時取扱い不可
小規模事業者規制年間収受保険料が50億円以下-
契約者保護制度なし(ただし営業保証金の供託あり)全社加入義務あり

(日本少額短期保険協会ホームページより抜粋)

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