保険に加入するには?「旅行傷害保険加入のポイントは?」

旅行傷害保険はいつ入る?加入するときのポイントは?

旅行傷害保険は、クレジットカードに付帯されていたり、旅行期間が短いから加入しないという方もいますが、本当にそれで大丈夫でしょうか?加入する際のポイントをまとめてみました。

万が一の際の自己負担額は高額になる可能性がある!

旅行傷害保険の内容には、旅行先での病気やケガの補償、他人への賠償の補償、携行品損害補償や飛行機遅延費用などがあります。加入の際には年齢、旅行先、持病の有無、旅行期間などで保険料が異なってきます。

外務省の「海外邦人援護統計」によると、2016年に海外渡航した人は1,711万6,420人となっており、その中で何らかのトラブルにあった人は2万437人という結果が出ています。確率的には極めて低いように見えますが、この統計はあくまで「「日本の在外公館および財団法人交流協会が援護にかかわった数」であるため、認知していない事故などを含めると、この結果よりも多くなることが予想されます。

海外旅行中に病気やケガをしてしまった場合、国内で治療を受けるよりも高額になるケースも少なくありません。海外で日本の健康保険が使えないわけではありませんが、一旦は医療費全額を支払う必要があります。 また、海外で支払った医療費の3割が返ってくるわけではなく、日本で同等の治療した場合の金額の7割か、海外と日本の医療費を比較して安い方の7割が支給されることになります。 では、実際の事例で見てみましょう

例 アメリカに滞在中に咳と吐き気で受診したところ、急性心筋梗塞と診断されそのまま入院した。

治療費用アメリカ:1,000万円 ※1
日本:79万7,800円 ※2
健康保険適用55万8,460円(日本で治療した場合の7割支給)
自己負担金額944万1,540円

※1 損害保険ジャパン日本興亜株式会社 新・海外旅行保険【off!(オフ)】

補償内容 病気・ケガの場合のお支払い事例 より

※2 厚生労働省 「2017年 患者調査」「2016年 医療給付実態調査」より

1日あたりの医療費の平均と退院者在院期間を算出し計算。

この事例の場合、日本で治療した場合の医療費が支給されるため、足りない分の医療費は全額自己負担になります。このほかにかかるお金として、家族が救護のためにかけつけた場合、その交通費や滞在中の宿泊費などもかかります。

国内旅行の場合は、治療・救護費用が海外旅行時ほど高額になることはありませんが、海外と同様に病気やケガのリスクはありますので、注意が必要です。

また、近年多い地震や津波、噴火による被害は、海外旅行傷害保険と違い、通常、国内旅行傷害保険では補償されません。特約で対応できる保険会社もありますので、加入前によく確認しておきましょう。

クレジットカード付帯の旅行傷害保険でも大丈夫?

わざわざ保険に入らなくても、クレジットカードに旅行傷害保険がついているから大丈夫と考える方もいるでしょう。 しかし、先ほどの事例のように海外で高額の費用がかかるケースもあります。特に小さな子どもや高齢者、持病がある方は、病気やケガのリスクも高くなります。クレジットカード付帯の保険ではかなりの自己負担が必要になることもありますので、補償内容はしっかり確認しておきましょう。 また、旅行に関連する代金を決済していないと保険適用されないクレジットカードもあるので、旅行前に必ず確認しましょう。

国内旅行傷害保険の場合は、公共交通手段で移動中の事故、宿泊施設内での傷害事故などに限るといった適用条件があるため、マイカーや徒歩での移動中の事故は補償されません。海外旅行傷害保険同様、旅行費用をクレジットカードで支払っていないと補償が受けられなかったり、そもそも国内旅行傷害保険が付帯されていないクレジットカードもあるため、旅行前によく確認しましょう。

出発前に加入するのがベスト!

旅行傷害保険に加入する場合、最近ではインターネットでも手軽に加入できるようになりました。この場合は補償内容をよく理解し、十分な補償を自分で検討する必要があります。 数社見積もりを出すなどして自分に合った保険会社をじっくり探してください。

持病のある方や、薬を飲まれている方は、いざというときに補償の対象とならないケースもあるので、きちんと確認してから加入することが大事です。

他にも、旅行会社や保険代理店などで相談しながら加入することもできます。出発前に慌てて加入するのではなく、きちんと補償内容を確認したうえで、自分にあった保険に加入しましょう。

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子どもマネー総合研究会

執筆 三枝由紀子