貯蓄型・投資型保険「養老保険」

養老保険ってどんな保険?

資産形成をしつつ、一定期間の死亡保障が確保できる養老保険。その特徴やメリット、どんな人に向くか、そのトレンドについて整理しておきましょう。

養老保険の特徴やメリットは?

養老保険は、一定の保険期間内に死亡・高度障害となった場合に保険金が受け取れ、生存して無事に満期を迎えた場合には死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れる生命保険です。保険会社にしてみれば、被保険者が死亡した場合も、満期を迎えた場合にも、いずれの場合でも保険金を支払うことになるため、定期保険や終身保険などの死亡保険よりも保険料は割高です。しかし、保険を一定期間以上継続した後に解約した場合には、まとまった金額の解約返戻金を受け取ることができます。

保険期間には10年、15年、20年などの「年満了」と、60歳、65歳など自分の年齢で満了時期を設定する「歳満了」があります。

保険料の支払方法には、保険期間=保険料支払期間となる「全期払い」や保険料を契約時にまとめて支払う「一時払い」があり、保険期間よりも短い期間で保険料の払い込みを終える「短期払い」ができる商品もあります。保険料をまとめて支払うほど、払込保険料総額は少なく、満期時の返戻率(支払保険料総額に対する受け取る保険金の割合)は高くなります。

養老保険には定期保険特約や医療特約などを付加することもできます。しかし、主契約となる養老保険の保険期間が一定期間に限られるため、付加した特約の保険期間も養老保険の保険期間と同時に終了してしまうことに注意が必要です。もし、けがや病気に備えて医療特約を付加していても、保険期間満了後には医療保障もなくなってしまいます。

養老保険のイメージ図

養老保険のイメージ図

養老保険はどんな人に向く?

養老保険はどんな人に向く商品でしょうか。4つの例をあげてみます。

1. 一定期間、保険商品で資産運用したい人

養老保険は死亡保障を確保するための保険商品として考えると保険料が割高なので、一定期間の保険で資産運用をしたい人に向きます。契約前に試算し、期待どおりの返戻率が得られるかどうか、貯蓄性を確認した上で利用しましょう。

2.教育資金を貯めつつ、死亡保障も得たい人

満期の時期を子どもの進学時期に設定しておけば、教育資金を準備しつつ、保険期間中に万一のことがあれば、満期保険金と同額の死亡保険金を遺族に残すことができ、教育資金にあてることもできます。

3.老後資金を貯めつつ、死亡保障も得たい人

満期の時期を定年後に設定して、老後資金を準備しつつ、保険期間中に万一のことがあれば、死亡保険金を遺族に残すことができ、配偶者の老後生活資金などにあてることもできます。

4.保険料が高くても、掛け捨てでない保険がいい人

保険料は割高ですが、養老保険を中途解約した場合にはまとまった金額の解約返戻金が受け取れ、満期時には満期保険金が受け取れるので、かけ捨てにはなりません。かけ捨ての定期保険は利用したくないという人は利用を検討されてもよいでしょう。

養老保険の加入件数は減少

近年は養老保険の加入件数は減少傾向にあります。現在は生命保険の予定利率が低く、養老保険の運用面での魅力は低くなっています。

なお、商品によっては、また契約年齢や保険期間などの条件によっては満期保険金額が払込保険料総額を下まわる場合もあります。養老保険はあらかじめ保険会社で見積りを取ったり、保険会社のサイトなどで試算したりして、払込保険料の総額に対してどれくらいの保険金が受け取れるのか、貯蓄性を確認した上で、利用を検討しましょう。

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子どもマネー総合研究会

大林香世