生命保険は安ければ安い方がいい?保険商品の特徴と自分にあった選び方

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生命保険は安ければ安い方がいい?保険商品の特徴と自分にあった選び方

生命保険への加入を考えるとき、「保険料はできるだけ安い方がいい」。

ほとんどの方がそう思われると思います。
しかし、保障内容保険期間について理解を深めることが第一に重要になってきます。

「同じ保険金額で比べているのにどうして保険料が違うのか。」

その違いを理解し、自分に合う保険を見つけていただければと思います。

なお、生命保険には「個人年金保険」や「学資保険」などいろいろな種類の保険がありますが、本記事では保障を受けられる方(被保険者)が亡くなられた際の保険について解説します。

生命保険全般について詳しく知りたい方は、「初心者向け・生命保険の種類を徹底解説!リスクごとに種類分け」をご覧ください。

定期保険は一定期間の保障

定期保険終身保険収入保障保険

死亡に関する生命保険には主に【定期保険】、【終身保険】、【収入保障保険】があります。

まずはそのうちの【定期保険】についてみていきましょう。

定期保険は保険料が割安

契約時の年齢にもよりますが、終身保険に比べて1回に支払う保険料が安くなるケースが多いです。
定期保険には契約途中で解約すると、支払った保険料が「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」として、戻ってくるということは基本ありません。
(一部戻ってくる商品もありますが、その場合でもごく少額です)。

いわゆる「掛け捨て型」と呼ばれる保険です。

解約返戻金がでない代わりに保険料が安く抑えられているのです。

それでは、死亡するまで保険料の支払いと保障は続くのでしょうか。
定期保険の場合、「死亡するまで一生涯保障が続く」という考え方はありません。

定期保険の保険期間!【全期型】と【更新型】とは



定期保険では「保険期間」が定められていて、その期間に限って保障が受けられます。
保険期間中に死亡した場合、保険金を受け取ることができますが、保険期間が終わった後に死亡した場合は保険金を受け取ることはできません。

定期保険は【全期型】【更新型】とにわかれます。

全期型保険では、契約時に決めた期間(例:60歳、65歳)まで保障が続き、その期間は保険料が変わりません。
終身保険のように「一生涯保障」というわけではありませんが、「子供が大学を卒業する年齢になるまでは厚い保障が欲しい!」のようなニーズに合致します。

一方で「10年ごと」など決まった期間が到来するごとに「更新」し、保障を続かせるのが更新型とよばれる保険です。
短期間で更新していくため、見直しがしやすいというメリットがあります。
「もう1人子供が生まれるかもしれない」など、「家族構成が今後変わる可能性があるため、こまめに保障内容を見直したい」というようなニーズに合致します。

ただし更新型の定期保険は更新するたびに保険料があがります。
長い目で見れば「全期型や終身保険よりも払い込んだ保険料総額が高くなっていた!」ということもあるので、注意しましょう。

定期保険には年満了と歳満了がある

定期保険のパンフレットを見ると、【年満了】、【歳満了】という言葉が載っていることがあります。
ここまで記事を読んだ方のなかには、年満了・歳満了の意味がパッとわかった方もいるのではないでしょうか。

年満了とは、「10年」や「20年」など一定の期間で契約が満了し、自動更新をしていくタイプの保険です。
つまり、上記の項目での更新型にあてはまります。

歳満了とは「60歳」や「90歳」など一定の年齢を満了として保障するタイプの保険です。
上記の項目でいうと全期型にあてはまります。

安いだけじゃない!定期保険は見直しがしやすい

定期保険は他の保険と比べて保険料が割安だということがわかりました。
とくに更新型の保険の場合、更新のたびに必要保障額などを見直せるため、将来、家族構成に変化がありそうな人にとっては、選びやすい保険だといえます。

終身保険は一生涯の保障+貯蓄性あり

定期保険終身保険収入保障保険

次に終身保険を見てみましょう。
終身保険では「60歳まで」「10年間だけ」というような保険期間は定めません。一度契約すれば一生涯保障されるというのが特徴です。

終身保険は保険料が高い

終身保険は定期保険と比べ、保険料が高くなる傾向にあります。
これは定期保険とは違い、解約した際に「解約返戻金」が受け取れるからです。
掛け捨て型ではなく毎月積み立てるといった性質上、どうしても保険料は高くなってしまうのです。

終身保険には終身払と有期払がある



終身保険の場合、保障は一生涯続きます。では保険料の支払いも一生涯続くのでしょうか。

答えは「はい」であり、「いいえ」でもあります。

一生涯支払う終身払がイメージしやすいですが、契約時に定めた期間まで払い込むという有期払もあるのです。

有期払は短期払ともよばれる払い方で、短い期間で保険料を払い込む方法をいいます。
「60歳や65歳などの決められた年齢」あるいは「5年や10年などの一定期間」で払い込み、その後は保険料を支払うことなく一生涯の保障を受けられるのです。

終身払か有期払、どちらの払方が保険料を抑えられるのでしょうか。
1回あたりの保険料で比較すると終身払の方が安くなりますが、総支払保険料は比べられません。
早く亡くなってしまえば終身払の方が安くなるケースもありますが、契約時にはいつ亡くなるのかがわからないからです。
どちらがいいのかを検討する場合は、「月々の家計への負担」「定年後も保険料を支払いを続けられるか」などで判断することが大切です。

終身保険には解約返戻金があるので貯蓄目的にも

終身保険には解約返戻金があります。
そのため「掛け捨てには抵抗を感じる」という人にオススメです。

最近では「低解約返戻金型終身保険」とよばれる商品が増えてきました。
これは加入から一定の間だけ解約返戻金額を少なく抑え、払込期間が過ぎてからの返戻率を上げるという商品です。
払込期間を過ぎてから解約すると、払った金額を上回る返戻金が受け取れます。

そのため、貯蓄を目的として終身保険に加入する人も少なくありません。
保険料を一時払で払い込み、数年後に解約すれば払った以上の保険金を受け取れるという性質から、学資保険代わりに使う人もいるほどです。

終身保険の注意点

一生涯保障があり、いざという時に解約返戻金も受け取れる…月々の保険料が高いといえども、ここまで読んで終身保険に魅力を感じた方もいるのではないでしょうか。
ただし終身保険にも注意しなければならないことがあります。

終身保険には解約返戻金がありますが、解約する時期が早ければ早いほど、返戻金の額は少なくなるのです。
とくに先ほど説明した「低解約返戻金型終身保険」の場合は要注意です。

終身保険の場合は長い間支払うことになるので、元本割れが起こる時期に解約してしまうリスクについて注意する必要があるといえるでしょう。

収入保障保険という選択肢も

定期保険終身保険収入保障保険


最近増えてきたのが収入保障保険です。
厳密には定期保険の分類に入りますが、性質が異なるので一つの種類として解説します。

収入保障保険とは

収入保障保険とは、亡くなったときの保険金が年金形式で支給される保険商品です。
契約時に決めた期間に達するまで、遺族が月々決まった金額を受け取れます。
契約してから期間が経過するほど、保険金総額は年々減っていきます。

「払えば払うほど保険金額が減っていくの?」と思われるかもしれませんが、実はとても合理的な保険なのです。

具体的な受取のイメージを見てみましょう。

受け取る保険金のイメージ



たとえば、子供が17歳(高校生)の場合と、子供が27歳の場合とを比べてみます。

子供が高校生の間は、「現在の学費」そして「今後の大学費用」が必要です。万が一死亡した場合に、その分の費用を遺しておく必要があります。

一方、子供が27歳になれば多くの場合、独立し、就職しており、その時点で死亡した場合に必要となる保障額は、子供が17歳の時に比べると少ないといえます。

このように、必要保障額は子供の年齢とともに少なくなるのが一般的です。
定期保険の場合は一括で保険金を受け取るという性質上、この見直しを自分でする必要があります。
しかし収入保障は毎月同額が受け取れるため、契約終了時点での受取総額は自動的に減っていくという、合理的な仕組みになっているのです。
その分、支払う保険料は終身保険や定期保険に比べて安く設定されています。

収入保障保険についての詳細はこちら

安さを重視する理由を考える

ここで「保険は安ければ安い方がいい?」という最初の疑問に戻りましょう。

同じ保険金額なら保険料が安い方がいい!と思っていた方も、少し考え方が変わってきたのではないでしょうか。

単純に同じ保険金額、保障期間、保障内容であれば保険料が安い方を選べばいいのですが、これほど内容に差があるのなら、保険料以外にも注目して選ぶ必要がありますよね。

どんなタイプの人がどの保険に向いているのかを紹介します。

定期保険が向いているタイプ

・とにかく今現在の保険料を安くしたい人
・家族構成が変わる可能性があり、とりあえずの保障を考えている人
・他に加入している保険があり、一定期間その上乗せをしたい人
・貯蓄よりも保障を重視したい人

終身保険が向いているタイプ

・掛け捨てに抵抗があり、保険で貯蓄もしたい人
・将来の保険料まで見通しを持ちたい人
・今の保険料よりも、老後の保険料に不安に感じる人(この場合は、有期払がさらにオススメです)

収入保障保険が向いているタイプ

・子供の人数も決まり、保障が必要な期間が明確な人
・貯蓄よりも保障を重視したい人

まとめ



「保険料の安さ」の観点から生命保険を解説してきました。

どれを選ぶかは家族構成やライフステージで変わりますが、具体的な例を紹介したのでぜひ自分に当てはめて考えてみてください。
保険料が安いことだけを重視すると、「掛け捨てに抵抗があったのに定期保険に加入してしまった!」ということになりかねません。

「安い」というのは現在の保険料なのか保険期間を通しての保険料なのか、もしくは解約返戻金があって掛け捨てじゃないほうがいいのかなど、しっかりと自分の希望条件に照らし合わせてくださいね。

⇒生命保険(死亡保険)の一覧、詳細はこちら

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